こんにちは!
~ことばが育つお家時間~
「ことばの発達プレスクール」
ことばの発達コーチ 森祐子です。
先日、
療育プログラムに参加している
3歳5ヶ月のお子さんのママSさん
から、
「プレ保育の先生から来年の入園は
保留にさせてくださいと言われて
しまい焦っています!」
と相談を受けました。
本人も自分自身も来年の入園を
楽しみにしてプレ保育に参加を
していたので、
とってもショックで、
どうしたらよいのかパニックに
なってしまったとのことでした。
来年の春に幼稚園の入園を希望して、
その幼稚園のプレ保育に6月から
通い始めたSさんのお子さん。
前回Sさんとお話をした際には、
「プレ保育が始まってとても
楽しく子どもは通っています。
先生にも療育に通う話をしたら
しっかりと見守ってくれて、
手厚くてうれしいです。」
ととても幼稚園の入園を楽しみに
している報告を聞けていました。
どうして急に幼稚園から入園を
保留にされてしまったのでしょう?
それは、
先述のSさんのことばの中に
表れているのですが。。。
さきほどのSさんのことばは、
「プレ保育が始まってとても
楽しく子どもは通っています。
先生にも療育に通う話をしたら
しっかりと見守ってくれて、
手厚くてうれしいです。」
でしたが、赤い文字のところを
読んでいただくと、
もしかしたら、”ピンっ”とくる
方もいるかもしれません。
そうです!
幼稚園の先生には「療育」が
必要なお子さんだということが
伝わり、
だからこそプレ保育の中で
特別に見守る必要のあるお子さん
なのかな?
という見方、構えができたの
でしょう。
ただ、
先生に、幼稚園にとって
「療育」
「療育が必要なお子さん」が
どのようなお子さんか?
Sさんのお子さんがどのような
お子さんで、
なぜ「療育」を受ける必要があって
受けているのか?
ということが伝わっていなかった
のではないでしょうか?
事前に「療育」に通っていること、
通い始めること、配慮が必要なことを
入園先や進学・進級先にお伝え
しておくことはとっても良いこと
ですし、
受け入れ先に必要な情報ではあると
思います。
ただ、「伝え方」だけで、
対応する側にガラッと変わってしまう
くらいの印象を与えてしまうことが
あります。
「え!!じゃあ、療育に通っている
ことは通う先に伝えないほうが
いいですね!」
「療育は内緒にして受けます」
などとママやパパは思われるかも
しれません。
それは、違いますよ!
誰のために、
どういうことのために、
事前に「療育」を受けていること、
子どもに合った配慮や工夫が
必要であることなどを、
これから関わる場所、先生方に
お伝えしておくのか?
それは。。
何よりも、「お子さん」
のためにですよね???
お子さんが困らないために、
お子さんが楽しい環境、人、
時間になるために、
お子さんが集団の場が
「いいな」と思えるように
なるために、
これから生活する場、
見守ってもらう先生方に
色々とお伝えしていくのですよね?
今回のお話をしてくれた
Sさんは、
幼稚園の先生たちに、
「「療育」に通い始めること、
子どもに合った配慮をして
欲しいこと、
できれば個別に対応して
欲しいこともある」
とお伝えしていたそうです。
実際に、Sさんのお子さんは
「療育」を受ける必要がある
お子さんではありますが、
四六時中誰かがつきっきりで
付き添っていなくてはならない
わけではありません。
特定の場面、時間、内容の時に
参加することが安定しない場合も
あるお子さんです。
ですから、
幼稚園の先生にも、
常に付き添っていてくださいとは
お伝えする必要はないのです。
後日、幼稚園側にお子さんについて
「療育」を利用することになった
経過や目的、
お子さんの集団での配慮が必要な
部分や付き添い方などを
伝えるべき内容の整理を一緒にし、
Sさんの口からお伝えしてもらい
ました。
結果、幼稚園から入園の許可が
おりたそうです。
まだまだ、
「発達の遅れ」「特別支援」
「療育」「配慮」「発達障害」
「多動」「衝動」「診断名」
によって、
それぞれの人によって印象、
イメージがあるのは確かです。
配慮、支援が必要なお子さんの
受け入れ、対応が昔よりは
周知されてはきていますが、
「なんだか大変そう」
「集団は無理そう」
「特別なことばかりしなければ
ならなそう」
などのイメージでくくられて
しまいやすいことがあります。
せっかくの生活経験の場や機会が、
「伝え方」によって捉え間違い、
理解のずれにより、
失われてはお子さんがかわいそう
ですよね。
そのようなことが起きぬように、
ママやパパたちは、
お子さんのことについて、
正確に捉えることだけでなく、
正確に「伝える力」を身に着けて
いくことが大切です。
「ことばの発達プレスクール」
の療育プログラムでは、
プログラムの中でママたちに、
療育の5つの柱である、
1、生活を振り返る力
2、子どもの発達の基本的な知識
3、遊ぶ力
4、選択する力
5、伝える力
も適宜お伝えしています。
この5つ目の「伝える力」が
今日のSさんの一例に当てはまります。
Sさんの例以外にも、
ことばや発達がゆっくりなお子さんの
ママやパパたちは、
今も、これからも、
お子さんのことをしっかりと
伝えていかなければならない時に
直面するでしょう。
そのときに、
お子さんにとっても、
ママやパパにとっても、
これからつながる先にとっても、
良い関係が結びやすいように、
勘違いやずれが生じないように、
ママやパパたち自身の中に
「伝える力」を育てて
いきましょうね。
ママやパパたちが
「伝えていく姿」をお子さんに
見せ続けていくことで、
お子さん自身も、将来、自分で
自分のことを伝えるという力、姿勢が
育まれるかもしれません。
Sさんのように、
自分のことばで相手に
お子さんのことを
伝える自信がない!
勘違いされているような
気がする!
どうやって伝えたら
理解してもらいやすい?
先生たちに協力をしてもらう
ためにはどうしたらよい?
など、「伝え方」「伝える力」
について相談したい方も、
発達相談会までお申込み
くださいね☆